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四畳半神話大系 :: 2013/10/08(Tue)

森見登美彦「四畳半神話大系」角川文庫
四畳半の続編読んだので久々に再読。久しぶりに読んだら凄く面白い。

主人公は京都大学3回生にして今までの学生生活が満たされてなかった、それはサークルの所為だ、違うサークルを選んでたら今頃きゃっきゃうふふの薔薇色キャンパスライフだった筈、と思っている男子学生。
そしてこの本では……いかん何を言ってもネタバレになる。

作者のモリミー氏も京都大卒、しかも京都のお隣の奈良出身。関東だったら間違いなく下宿なんかせずに自宅から通学する距離ですが(関東では片道2~3時間は経済的に余程余裕のある家庭でない限り自宅から通う圏内です)自宅から通えば良いのにって距離で親から送金して貰っての一人暮らし。

主人公も恐らくはそんな遠くない処に実家があると推測されます。
バイトは4話で少しだけ、期間限定の低賃金バイトしてるだけで他の話ではバイトしてる気配もない。
大学通えるだけの自宅の経済事情と(最低でも4年間は親の脛を齧り続ける生活を親が良しとしてくれる状況)、近場にも関わらず一人暮らしさせてくれるだけの自宅の財政事情と、親からの仕送りは学費に留まらずバイトしないで済んでいる現況、京大に入学出来るだけの頭脳とがありながらこれだけ悶々としたものを書き、かつ氏の主人公達も自身の幸せを幸せとも思わず懊悩する毎日。
多分浪人も留年もしていない。これだけ自虐設定なのに浪人とか留年してたらその旨記述されない筈がない。

なんつうか、これだけ恵まれてる状況で何が不満なんだと、傍から見てると思うのですが、それだけ恵まれた状況であっても別に皆が皆幸せを満喫してる訳ではないんだという話。
若い頃読むと色々納得いかない。
作中の登場人物小津も主人公に向かって言う訳です、
「いったい何が不満なんですか」
と。

主人公の懊悩も別に生活苦とかではなくて、自分が勝手に勉強怠けてるだけだし、非モテだと過剰に懊悩してるだけだし、これだけ過剰な自意識に悶える程苦しんで来て身も細る思いです(冗談抜きで)、みたいに身を削りつつ創作活動にいそしんできたモリミー氏だって非モテじゃなくて30前には結婚してるし、モリミー氏の主人公達の懊悩は自分達の脳内から勝手に湧き出した劣等感で不必要に悩んでるだけで、普通に考えれば超ハイスペックな人達の、本気出せば何でも出来る人達が本気出さずに毎日下宿でのうのうと寝そべっているが故の不遇であって、とか冷静に突っ込むと楽しくないのですが。

夏目漱石の「高等遊民」的な人達がモラトリアムしてて自主的モラトリアムなのに勝手に苦しんでのたうち回ってる、そう言っちゃうと身も蓋もないのですが、概してモリミー氏の作品は、辛口で評するならばそんな作品ではあるのです。
でも何だかその、「何の不満があるんだ」くらいな人達が小さな事で悶々としてる小ささが愛おしい、そんな感じのモリミー節全開の一冊。


全く褒めてるように見えない。
いや、凄く好きですよ……。
  1. | comment:2
<<京都 洛中洛外図と障壁画の美 | top | 勝った馬が強かった>>


comment

たのしそう。読んでみたいかもー。
  1. 2013/10/10(Thu) 07:01:57 |
  2. URL |
  3. ひ #-
  4. [ 編集 ]

ひさん>
モリミー氏の熱烈なファンが見たら激烈に怒られそうな感想で、楽しそうと思っていただけで驚きました、有難うございます。
随分前にこの作品はアニメ化してて、つい最近も別作品がアニメ化してて(キャラデザは絶望先生の人)、それ以前に「夜は短し歩けよ乙女」でブレイクしてるし第一作が何かの賞を取ってるし、知ってる人は知ってる感じで結構華々しく活躍してるので多分図書館にあると思います。
もしお時間空いてましたら是非図書館で探してみてください。
  1. 2013/10/11(Fri) 21:49:24 |
  2. URL |
  3. ローゼンカバリー #z.Jczy7U
  4. [ 編集 ]

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