FC2ブログ

雑記BLOG





スポンサーサイト :: --/--/--(--)

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. スポンサー広告

私の食物誌 :: 2014/08/26(Tue)

吉田健一「私の食物誌」中公文庫

昭和51年初版、昭和56年には13刷りにもなっている当代人気作家吉田健一氏による食いしん坊エッセイ。
地方の食べ物はその地域で食べた方が美味しい、その時飲むならその地方の酒が良い。
その地方の食べ物はその地方で食べた方が美味しい、無理に広く流通させようと工場で大量生産なんかすると味が落ちて残念な事になる。
美味しい物は酒が進む、然し本当に美味しいものは酒よりもご飯と一緒の方が良い。
今で言う「地産地消」だったり、その地域の食事と合わせるならその地域の酒だとか、まるで現代の人みたいな事を言ってる昭和時代のエッセイ。
戦後日本の食業界が色々荒れていたようで、「嘗て食べたアレは最早見なくなった」「アレももうダメかもしらん」みたいな感じで文章が終わる事が多くて、時代を感じます。

かるかんとか浅草海苔とか鰯とか、今読むと一頃はそんな「もう先はないやも知れぬ」と思われる程だったのかと。

飲食業界とのタイアップとかもなくて、寧ろ「名前出すとすぐ一般人が押しかけて勘違いした店主が支店とか出して味落ちるから行きつけの店は名前出さないで書く」、と書けるくらいの、自分が店名出したらその店が人気になっちゃう、と書けるくらいの、だから店名出さないと言っても編集が「先生がそう言うのでしたら」とOKしてくれるくらいの人気作家です。

東京の人なんですが関西の味付けが好みだったみたいで、東京のうどん蕎麦まっじいいー、関西のうどん最高~!朝でも夜でも幾らでもいける!と書いてます。
最初は「何言ってんだこのおっさん」とか思うんですが、読んでるうちにじわじわ西のうどんを食べたくなる。
食いしん坊が心の思うが侭に書き散らした「僕の思う美味しい物エッセイ!」です。たまらん!


因みに昭和56年当時230P超の文庫で280円。
平成26年の現在、230Pの文庫は820円(税別)。昭和の頃と違って活字も大きいし行間もぱらぱらなのに……昭和の頃の体裁で出版してたら頑張ってサバ読んでも120P480円くらいで出せるだろうに敢えてスカスカでページ稼いでとんでもない金額で出版する、その理由は出版社員の給料の為。
  1. | comment:0
<<実伝 石田三成 | top | 給食のおにいさん 卒業>>


comment

comment


管理者にだけ表示を許可する

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。