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からくりからくさ :: 2014/07/16(Wed)

梨木香歩「からくりからくさ」新潮文庫

梨木さんと言えば「家守綺譚」のような、不思議ちょっと良い話みたいなイメージですが、この本は導入こそいつもの梨木さんのような「浮世離れしたちょっと良い話」ですが実はダークファンタジー。
話の為にキャラの背景が設定されて、話の為に人間が動いてるみたいな、梨木さんてこんな文章拙い人だったっけ、と疑問を感じる程に途中から文がぎこちない。
凄い無理矢理感もりもり。

主人公からして、高卒後民間の草木染氏に師事して草木染の創作を行う、父は画廊経営者(だから主人公の金になるか分からない創作活動にも鷹揚、因みに父の画廊は普通の学生には入り難い感じの敷居の高そうな感じ)。
主人公の祖母が亡くなり、その家を空けておくのも勿体ないからと下宿にする。
入居者は鍼灸の勉強中のアメリカ人(鍼灸の勉強するなら中国に行けば良いのに)。
地方出身で、美大で織物とかその辺りの研究してる女子大生二人。
そして主人公、の4人で始まる同居生活。
主人公蓉子。
アメリカ人のマーガレット。
織物組二人は紀久(きく)と与希子(よきこ)。
そして蓉子が祖母から譲り受けた市松人形「りかさん」。

最初は登場人物は花の名前が与えられてるんだと思ったんですが(主人公の蓉子=芙蓉だろうと)、与希子が分からないなあ、そんな花があるのかなあ、と思ったら、「よきこときく」。
金田一かよ!!!
菊がマーガレットで、紀久(きく)=「聴く」→音を聴くと言えば→「琴」の暗喩で、与希子は勿論「よき」、という事だと思います。
そして誰もが「金田一かよ!」と思う、それがラストへの伏線になってるのかなあ、みたいな。


最初は、クーラーもない、網戸もない、草ぼうぼうの庭→虫が湧くじゃない→野草を食用にして庭を綺麗にしましょう、みたいな、そんな生活を楽しむ若き女子4人の生活、みたいな不思議な話なんですが(庭に草が無ければ虫が湧かないだろうと思ってる作者が不思議ではある)、徐々になりゆきで人形の「りかさん」のルーツを解明していくことになり、紀久と与希子はそれぞれ市松人形のりかさんを作った人形師の血を引いていると判明したり、話が色々唐突で無理やりな感じがする。
途中までいつもの梨木作品のファン向けみたいに導入してるので、不思議ファンタジー好きな私のファン層にそれと知らせず読んで貰い、勢いでこの系統好きになって貰えたらな、という戦略も感じる。

書くのに途中で飽きたのか、起きている事を3人称の超上から目線で淡々と流して適当に書いてる箇所とかあるし、自分の手に余ったのか超ニュアンスだけで語ってる箇所とかあるし、これがこの人の精一杯なのか、途中で飽きて本気出すの止めただけの作品なのか分からないな……。
一応、梨木さんの熱心なファンはそれなりに評価してくれてますが……。
最後の部分は蛇足だったと思う。ああいうのは作者自らが書いちゃダメだと、私は思いますが、然し今時は蛇足だと思う程懇切丁寧に事象を丁寧に描いてあげないと理解出来ない人もいるから仕方ないのか、とも思いもしますが然し、そういう普段本読まない察しの悪い人が読むかも知れない事を念頭に置いて書いてるにしては、全体がニュアンス小説だという不思議……。
  1. | comment:0
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